【ほぼ日刊 絶品輪業通信 No.48】
少し前に、店内に飾られているZ1イエローボールの塗り替えなしの当時のまま燃料タンクを紹介しました。今回は、そのタンクの上に飾ってある燃料タンクの話題です。
わかる人にはすぐわかる(当たり前)ヤマハSRの燃料タンクです。ヤマハSRといえば1978年から2021年に1,000台限定で発売された「SR400 Final Edition Limited」と通常販売された「SR400 Final Edition」まで43年の歴史を重ねた、日本バイク史に残るモデルで、ちょっとバイクに乗っている人で存在を知らない人はとても少ないだろうという有名なモデルです。いわずもがな。
2021 「SR400 Final Edition Limited」「SR400 Final Edition」
その長い歴史の1ページめにある1978年の初期型モデルの燃料タンクです。ブラックゴールドの当時のままで塗り直していないものです。
1998年に誕生20th記念モデルにその初期型カラーグラフィックを復刻させたものがありましたが、復刻版じゃありません。
1998 SR400/500 20th Anniversary
ずっとキックスタートを貫いて、スタイルに大きな変更がないバイクだから「まあ似たようなもの」、と思われてもしかたがない ───いや似たようなものじゃありません。
1978年から1985年までSRのタンクはその後と形状が違うんです。SR好きの間でスリムタンクとかナロータンクと言われるもので、細いんですよ。比較がないからわかりにくいかな。ちょっと外にでて近所のSRと見比べてくださいひと回り細いはずです(近所がスリムタンクだったらどうする?)
燃料キャップも初期型は通称“ムール貝キャップ”と言われる独特な形状です。単体で飾ってはいますが、ちゃんと燃料キャップのキーもあります。
SR400/500の最初はフロントディスクブレーキでした。キャストホイールの「SP」も出ました。でもその後ドラムブレーキに変わるという、進化の流れに逆流をする歴史でした。進歩的退化?そんなバイクは他にみあたりません。
1978初期型モデルのフロントはディスクブレーキ
毎回登場する自分語りタイム~
絶品輪業中の人は90年代に少し盛り上がったシングルスポーツブームのときに友人がフルカスタムSRを買ったので、当時持っていたヤマハベルーガと、高校からの友人がもっていた初期型GB250クラブマンを交換。対抗心を燃やしたことがありました。その後、GB400TT MKⅡを手に入れ、あまりの遅さとカウルの重さに熱は冷めたんですが笑 速さを求めてFZRの17インチホイールに変更したりしたり、どうしようもないことをやっていました。
GB400TT MKⅡ
今見てもダサカッコ……ワルイ
これがカウルのフレームがごつくて、カウル自体も重かった。
そうやってアマノジャクの対抗心を燃やすほど、SRはスマートでかっこよかった。GB400TTがSRに勝っていたのは、セルスタートもできるよってところだけかも。個人的にキックスタートのバイクばかり乗ってきたので、キックにロマンとか感じないのです。渋滞中にエンストしたりしたときなどセルの方が楽でいいじゃん派。
それはさておき、そんなSRマニアの間では定番とも言える、今となっては少しお宝パーツになった初期SR細いタンク(オリジナル塗装)を飾っています。人気の古い4気筒だけでなく、単気筒だろうが別け隔てなくやる絶品輪業ということが言いたかっただけでした( ̄ー ̄)ニヤリ
それでは、また。アデュー!
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