GTになった6気筒

【ほぼ日刊 絶品輪業通信 No.36】

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中の人

月曜日です。お店は定休日。
ということで、飽きずにやります『過去に販売した車両紹介シリーズ』。

実は、このシリーズはあと少ししかできないんですよ。
なぜなら、なんでも画像保存をしていたHDDが駄目になったらしく残ってないということ。これまでやってきたのは絶品輪業中の人がスマホで勝手に撮ったものだから生き残っていただけです。

まあ、そんなわけで『この車両は現在在庫しておりません』という前置きをつけまして、今回はこれ!

1982年モデル、最終型のホンダCBX1000ですね。
便宜上CBX1000と書いてますが、本来1000がつかずに『CBX』だけが正式な車名です。でもそれだとCBX250RSやCBX400F、CBX550Fや、CBX125F&カスタム、CBX650カスタム、CBX750Fなんかと区別がつかなくなるので。こうやって並べてみると、国内販売されたCBXってCBX400F以外って、ぱっとしない───じゃない、おとなしめですよね

怒涛の空冷ストレート6、CBXは1979年モデルとして登場しました。

“Z”型ってやつですね。ライダーがニーグリップするときに邪魔にならないよう7人の小人、いや6人の小人のように整列したキャブが幅を抑えるためにくの字になっています。初期型は表コムスターホイールにリアは2本ショックサス。

絶品輪業中の人は初期型の開発に携わった方にお会いしたことがありまして、欧州でのジャーナリスト試乗会で、みんなが「曲がらない」と苦情を。確認してみるとステムナットを締めすぎていてセルフステアが入りにくい状況になっていたって、笑い話を聞きました。

1980年モデルで“A”型になってホイールが裏コム。フォークがエアサスになってスイングアームピボット部が強くなって、カム、キャブに変更があります。乗り味がマイルドになってZ型より馬力は落ちました。

A型

いわゆる6気筒CBX1000と聞いて、最初に思い浮かべるのがノンカウル、リア2本ショックのZ型とA型です。人気があるのはこの2機種ですね。

んで1981年の“B”型モデルで大幅方向転換。グランドツアラーになったっす。型リアは1本ショックのリンクサス、伝家の宝刀プロリンクサスになりました。それと重いカウルとリアバッグをつけるのもあってフレームは補強され。フォークは太くなって、フロントディスクブレーキのローターが大きくなって、ベンチレーテッドに。またエンジン内やキャブに小変更ありました。

B型のカタログがありました。

んで、今回紹介する最終となった1982年の“C”型。

B型との違いはテールにグラブバーがついたくらいじゃないでしょうか。どうなんでしょう。
ベンチレーテッドディスクを採用。2ポッドキャリパーに。フォークのインナー径はφ39mmと2本ショック時代より太く。通称“裏コム”ホイールは2.50×19、2.75×18。

北米仕様は標準(欧州はオプション)のサイドバッグはこう開きます。キーロックで取り外しもワンタッチと今風仕様です。ただ容量がそんなない。

パカっとな


スクリーン上部を立てた形状のフロントカウルはCB900F2に採用されたものと同じ。電磁式ホーンはノンカウル版の大きなシングルからデュアルになってます。

メーター警告灯の左から2番目にリアショックユニットのエアー警告灯を装備。空気圧は28PSIから57PSIの幅。コーションラベルに「ランプが点灯したら50mph以下に速度を落とせ」とあります。

ジュラルミン製のセパレートハンドルは、グリップ位置が低い欧州標準と高いUS標準があり、これはUS仕様のハンドル。USでも低い欧州仕様ハンドルをオプション販売していました。81年のB型以降カバー以外が黒くなってます。ジェネレーターも強化されたってことです。

6気筒になってもエンジン幅はCB750K型より50mmしか広くなっていないんですよ。50mmも、なのかな?

絶品輪業中の人はこの6気筒をスーパースポーツ的に乗るより、ゆったり乗りたいので、プロリンクになってからの方に惹かれますね。

ということで6気筒CBX1000の最終型のご紹介でした。
それではまた。

絶品輪業 中の人

人気のビンテージバイクだけでなくマニアなものまで強くこだわり、販売をしているビンテージバイクディーラー「絶品輪業」の中の人です。

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