【ほぼ日刊 絶品輪業通信 No.19】
みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
今日のネタは新鮮なビンテージの話題。何のことだかかわからないでしょ。
店内オブジェに新しく加わったニューフェイスがこれです。
谷川工場長の私物で、二十歳のときに買ったっきり未開封という少なくとも37年もの。ワインでもビンテージのカテゴリーに入る逸品を持ってきてもらいました。「2600円」と価格が入っていて、37年前と考えると高級品です。
カストロール「R30」は昔の人なら知っている、よく「カストロールの香りが~」って表現される2ストロークオイルですよ。一般的な2ストロークオイルと違うのは裏を見ればわかります。
鉱物ベースのオイルではなく、植物ベースのオイルなんですね。2ストロークが全盛の頃にサーキットを走っていた人にとっては説明不要ですよね。よく「ひまし油」がベースになっていると言われてます。事実かどうかわかりません。
当然ながら鉱物油より酸化が早いので分離給油のタンクに入れて時間が経つとダメになるとも言われていました。裏のラベルに書いていますが、ガソリン量に対し15:1とか20:1とかすんごい濃いですよ。
2スト300ccエンデューロレーサーを持っている絶品輪業中の人の混合比は、オイルの銘柄にもよりますが、だいたい40:1~50:1くらいで使っています。もう1台の2ストトライアルバイクは80:1とかです。高いオイルなのに減りが早いと爪に火をともす中の人にとっては買えない。高校生のときにRZ50で通学途中のワインディングで(どんな田舎やねん)、友人と競っていたときに、これを入れたいと思いつつやっぱり買えなかった。今も昔も買えないおサイフ事情……。
というか新品ってまだ売ってます?もう売ってないような気がします。しかし未開封とはいえ、37年もの、使え───ないですよね、たぶん。熟成されて良い味になっているかもしれない。入れたら焼き付くかな、焼き付きますよね。キュッといってリアタイヤロックしますよね。でも入れてみたい。やせた~い、でもたべた~い、のハイマンナンみたいな話。
植物油だからこれで天婦羅を……やったら確実にダメでしょう。
それでは、みなさま、また次の機会に。
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