マニアのアビス

【絶品輪業通信 No.96】

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中の人

こんにちこんばんは。

今日は、絶品輪業の在庫ラインナップとはまったく関係のないお話を。たまには、こういう余談を勝手にやっていきたいと思ってるんです。

今日の話題はあの迷車?スズキの「SW-1」について勝手なひとりごとを。

1989年の第28回東京モーターショーに飾られていたプロトタイプが初めての出会いでした。晴海から幕張に移った最初の東京モーターショーでした。レッツゴーヤングだった私は、とうぜん見に行っています。

実は当時私が撮影したSW-1の写真もあるはずですが、片付けられないおっさんの部屋の中から探すのが大変なので、WEBでみつけた写真を。製品バージョンの写真と比べてみるとプロトタイプと結構違いがあるんですよ。最も大きいのはプロトタイプのエンジンはVツインだったこと。当時スズキは250クラスにVツインエンジンを持っていなかったので、実動だったら新設計です。私が撮った何枚かの写真にもVツインとわかるカットがありました。

銭湯で友達の頭の上にキン◯マを乗せて「ちょんまげ」って言っているようなメーターの市販版フロントマスクより、プロトタイプの方が私は好きです。結局このVツインエンジンは幻となって1992年に市販されたときはDR系の空冷単気筒エンジンになっていたのは残念です。

1989年といったらバブル全盛期ですよ。ボディコンお姉様がディスコでパラパラですよ。イケイケどんどんですよ。Ferrariのコンセプトカー「ミトス」の美しさにうっとりして

ヤマハはあの「モルフォ」を飾っていたわけですよ。

まあ「モフフォ」のようなハブステアをヤマハが市販したときはこうなっていましたけどね…… 半日くらいお借りして乗らせてもらったことがありますがツーリングバイクとして、違和感なく、ややスポーティー。GTSというだけあって「グランツーリスモ」でしたね。テレスコピックとは間違いなく違う感覚ですが、普通に乗るのはまったく問題ないです。コーナーも安定してます。

話を戻しまして、日産の「Be-1」「パオ」「エスカルゴ」「フィガロ」といったパイクカー、ドラえもんを広告に使って「どこでもドア」と言い切った「ラシーン」を手掛けた坂井直樹氏率いる株式会社ウォーターデザインがコンセプトを手掛けたという話は後から知りました。

そんな時代に、SW-1の姿は「なんで近所の魚屋のおっさんが乗っているようなバイクを出すんだろう」とヤング絶品輪業中の人は思いました。少なくともおしゃれな印象はまったくなかったです。多くの人もそう感じたのか、市販されてもほとんど街で見かけなかったから、大ヒットではなかったのは間違いないです。68万8千円しましたからね。その価格も売れない要素でした。

だがときはたち、御存知の通り中古のSW-1の人気が高まり、一時期かなり高騰しました。今はちょっと落ち着きましたね。ユーザーの心の琴線に触れるバイクに後からなったということでしょう。販売中は売れず、販売が終了してから火が付いたバイクは多いです。SW-1もその中の1台です。250クラスにここまでコストをかけたバイクは今後二度とでてこないでしょう(タブンシランケド)。

今回はお店とは関係ないお話でした。
それでは、また。

絶品輪業 中の人

人気のビンテージバイクだけでなくマニアなものまで強くこだわり、販売をしているビンテージバイクディーラー「絶品輪業」の中の人です。

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